カテゴリ:多文化見聞( 14 )

イードという祭

娘の体操教室で顔を合せるママさんから、ラマダン終了のお祭り(イード=Eid al-Fitr)に因んだお祝いのカップケーキをもらい、日の長い時期の断食のたいへんさを思いながら話を聞いていたら、家庭を切り盛りする女性陣には、更に心臓破りの坂があり、このお祭りで集まる親族を饗す大量の食事の準備でヘロヘロなんだとか153.png  特に今年は、開始日が日曜日または月曜日と、家庭によって解釈が違うらしく大混乱の様相とのこと。

祝福

c0172202_17494492.jpg


土地柄もあり、バーミンガムでのホームエデュケーション(HE)の習い事や集まりには、結構な数のイスラム教徒も参加していて、お母さん達は、ほぼ英国で生まれ育った人ばかりにも関わらず、ルーツを感じるほどに伝統を大切にしていて、移住して来た先祖の代から数えて3、4代目となる子供達への教育を総合的に考えての選択との意見が多く、今日の英国社会の多様性を実感。

そんな訳で、毎回、顔を合わせれば、軽い会話をする程度の距離だけど、皆に共通している家族を大切にするという点や穏やかさは、正しい信仰があってのことなんだろうなと、多くを語らずとも行動から垣間見えて来る宗教観は、人それぞれでもあり、解釈によっては、同じ信仰であっても大きく異る結果を招くことも然りで、どんな宗教でも、善行を積んで行く人と、とんでもない事を、大義の下に仕出かす者が出て来ることになるんだなとも。

日本にいたら、ほとんど知ることのなかったイスラム教の行事がきっかけで、身近な環境における宗教のことを少し考える時間になりました。


[PR]
by bham | 2017-06-28 00:00 | 多文化見聞 | Trackback

甘い罠

娘の社会科見学先は、一世を風靡したKrispy Kreme🍩

迫力
c0172202_06141609.jpg


髪の毛を覆うネットを被って製造現場へ向かい、業務用の道具や機械の大きさと、ものすごい量の材料に驚きながら進むと


じゃ~ん

c0172202_06151674.jpg

出来たてのオリジナルドーナツが!この時点で、既に表面にはシュガーシロップがびっしり。


体験中

c0172202_06170202.jpg



担当スタッフからの説明を受けた後に、溶かしたチョコにドーナツをさっと潜らせ、さらにその表面に Sugar Strands をまぶすという作業の体験が始まり、娘も張り切ってトライ。



c0172202_06192276.jpg

我が家の食卓には、ほとんど登場することのないドーナツなだけに、ふと、その原料の主役級である油と砂糖のことが頭を過ると恐ろしや~と、怖気づいていた所に「皆さん!色んな味を楽しんでください」と1ダースのサンプルが登場し、子供達の歓声が。


どんだけ

c0172202_06213907.jpg


おまけに、娘と私が体験で作ったドーナツの箱(3個入り)を3つもお持ち帰り用として渡され、主催者からは「好きなドリンクも選んでくださいね。ちなみに、コーヒーと紅茶は熱すぎるので、ヤケドのリスクを考えると提供できません」とのことで、「お水をお願いします」と言ったら「オレンジジュースや炭酸系もありますが」と・・・当然ながら、そちらへ惹かれる娘を遮り「お水が良いです」と逃げ切り、早々に会場を後に。


節度

c0172202_06223426.jpg


物づくりの現場を見学する機会はとても有意義であったけど、改めてこの国における「砂糖」の弊害のことも考えることに。1個当たりの価格はそれなりに対し、ダース買いをするとかなりの割引になるようだけど、食べている途中であまりの甘さに気持ち悪くなって、トッピングの部分を吐き出してしまったほどの私には、オリジナルを1個でも十分かと・・


オマケ:自制


c0172202_06255386.jpg


帰り道に、一緒にゲンナリしてしまったイギリス人の友達が、糖尿病患者が増えていると話しながら、将来はタバコのようにチョコレートの会社を相手に訴訟が起きるかもねと。信じられない感覚だけど、確かにあり得るのかもと自己管理の大切さを痛感し、せっかく貰ったお土産も1箱だけキープして、残りは食べ物を必要としている人達へ。商業施設内に映し出されていた週間予報を信じて(笑)運動→健康維持に努めなくてはと良いモチベーションにもなりました。


[PR]
by bham | 2017-03-13 06:34 | 多文化見聞 | Trackback

春を迎えるロシアのお祭り

段々と日も長くなってきて春の到来も遠からずやというこの時期は、市内でもイベントがちらほら開催され始め、興味深いロシアの冬送りのイベント・マースレニツァ(Maslenitsa)へ出掛けてきました。

興奮

c0172202_19180100.jpg


会場に到着すると、賑やかなロシア民謡に合わせた子供達のダンスや家庭料理の即売ブース、美容や健康系の商品など目新らしいものがいっぱいで、またしても好奇心をくすぐられて突撃!


名人級

c0172202_19183219.jpg

特に、どっしりとした黒パンをはじめ、珍しい発酵系の自家製品を販売していたテーブルに魅せられて凝視 → 全く理解できないキリル文字群と格闘しながら、想像を巡らせてみるものの限界に達したので、あれこれと質問をしていたらその情熱(?)に感激したというマダム直伝の黒パンのレシピをいただき感謝♥


名物

c0172202_19191346.jpg


パンはもちろんのこと、貴重な原材料であるクワス(квас)を買って、後は自宅のキッチンで頑張ることにして、どうしても上手く行かない時のために、連絡先までくれた優しいマダム(涙)


応用

c0172202_19194797.jpg

このクワスは、微アルコール性飲料でパンを作る以外にも、ピクルスや料理にも使われている他、ソビエト時代には一番手の国民的飲料水(なんとジュース扱い!)だったそう。


友好

c0172202_19201626.jpg

浮かれていると、華やかな色彩の民族衣装をまとった、きれいなお姉さんが大きなパンと塩を振る舞ってくれて、聞いてみると「歓迎のパン」とのこと。ブリオッシュにも似た風味も大人気でした。


美味

c0172202_19204497.jpg


バーミンガムとその周辺に暮らす、旧ソビエト連邦の国々から移住して来た人達のコミュニティ主催のイベントだけあって、様々な家庭料理を体験できたものの胃袋のキャパにも限界があり、それならば!とお土産にしたクルミの形をした焼き菓子を家に戻って食べたらば・・「超~(☓100倍)美味しい!」ともっと買っておけば良かったと後悔。調べてみたら、орешки(アレーシュキ)と呼ばれる伝統的なお菓子で、ビスケット状の殻の中にキャラメル(練乳)が詰められているシロモノ。


高品質


c0172202_19211086.jpg



そして、もう1つのお持ち帰りは、ラトビア産のハチミツ(セイヨウカリン入り)で、香も質も上等!ラトビアでは、伝統的な民間療法にハチミツやプロポリスが用いられることが多く、自分達が使ってて良いものなので、イギリスに輸入して販売するビジネスを始めたというお母さんと娘さんから、色んな種類のハチミツを試食させてもらい迷った末に買った物。もちろん、納得の品質で良い買い物に。余談で、そのお母さんが、私達が日本人だと知ると情熱的に日本への憧れを語り始められて、奥深い所にある文化への理解などに驚きながら嬉しくも。ソビエト連邦の崩壊から、人や文化の交流が一気に進んだ感がある中でも、伝統は、そうそう変わったり消え行くものではないなと思いながら、数百年前に鎖国をしていた日本の文化のことを考えたりして、とても刺激的で有意義な週末になりました。





[PR]
by bham | 2017-03-09 19:26 | 多文化見聞 | Trackback

幸運をよぶ雑貨

酉年だからというワケでもないけど、トリをモチーフにしたものがいくつかある我が家。それらのほとんどが幸運を意味するそうで、色んな縁でイギリスにやって来たらしいが、そのルーツがはっきり分かったのはポルトガルの「ガロ」のみ。

伝統

c0172202_05313791.jpg

有名な話によると、奇跡と幸運をよぶアイテムらしい^^



類似

c0172202_05324453.jpg

そして、ずっとそのガロだと思っていたちょっと大きめのニワトリがスウェーデンの出身だったとは知らなんだ…とある日、これを触っていた娘が「お母さん、これなんの文字?」と足元に貼られていたラベルを指していて、ポルトガル語だと思い込んで見ていたら「Ä」やら「Ö」が書かれていてギョ😵 調べて行くうちに、ダーラナホースという、これまた幸せを運ぶ馬の伝統工芸品の鶏バージョンということが判明。


重厚


c0172202_05335602.jpg


もう一つ、贈答品は好みじゃないとこんな事って起こるんだわと、長いこと使わずにしまわれていた感がハンパない箱入りのセットにもガロのような鶏が!何かのヒントなのかなと、一緒に入っていた小さな冊子を読むと全く関係のない掟みたいなものが書かれていて、出どころ探しが難航。やっと読み取った小さく彫られた文字を元にリサーチすると、なーんと、中東のレバノン南部にあるジェジンという地で1770年に創業された、 Haddad という伝統的なカトラリーや短剣を作り続けている会社の名前が出てきて、1930年からは、水牛の骨や角に真鍮を使った象嵌でフェニックスを形どった把手を施しているとのこと。


ずっしり

c0172202_05351484.jpg


よって、このバーセットのそれぞれが重たいことにも納得。



オマケ:お向かい


c0172202_05355242.jpg


という具合に、私が酉年なだけに、トリに関係する物が幸運を齎すのかと思いきや、実はウサギが良いそうで、可愛らしいスケッチを飾って招福大作戦を決行中。イースターの頃には、更に強力な何かが見つかりますようにと欲をかいてみたりしながら春が待ち遠しくも。











[PR]
by bham | 2017-01-07 05:43 | 多文化見聞 | Trackback

ピニャータ作り

毎年恒例のクリスマスカードの記入とプレゼントのラッピングに追われながらも、盛りだくさんのイベントを楽しみ、自分のキャパ超えを実感しつつも、行けることまで行くしかない!(あとは知らん…)という感じで突き進んでいる12月もあと10日を切ってしまって、ジングルベルに続いて除夜の鐘が鳴る時期へ。本当に早っ^^;

力作

c0172202_09135553.jpg


この秋から始まった、メキシコ人の友達主催のピニャータ作りに参加して、毎回、少しずつ作って行ったスパイダーマンが遂に完成!目が小さかったりと、やや手抜きになったけど、初回にしてはまずまずの出来に、アクションヒーローが大好きな娘も大喜び。


計画
c0172202_09144472.jpg


何故だか男の子たちはエルサを作って、三つ編みを再現するのに苦労していたけど、最後は納得が行く仕上がりになったよう。その後、一息つきながらスマホを駆使して、早くも次回の構想を話し合う子供達の姿が一丁前過ぎて、微笑ましくも。


結末
c0172202_09163411.jpg


まさに「壊すのは一瞬」というシロモノにつき、覚悟はしていたけど…後日、中に入っているお菓子欲しさに、段々と気合が入る子供達の容赦ない打ち込みで、ボコボコになって行ったスパイダーマン(涙)



残骸
c0172202_09172407.jpg


そして、とうとう陥落。なんとも乱暴な文化にも感じられるけど、ピニャータを割ることで厄払いになるそうで、忌まわしい物と年内にバイバイ👋→これにて、来年もまた皆が笑顔で暮らせそうな吉兆が!スパイダーマンよありがとう。

何よりビックリだったのが、その経費のかからなさ(笑)ちょっとばかり、時間と手間を要するけど、材料のほとんどが身の回りにある廃材や日用品で間に合うため、今回の作品も£1(約145円)かかっているか否かというありがたさだったので、来年は子供達が集まる機会に合わせて、色んなキャラクターを作ってみようかなと、また楽しいことを考え中です003.gif





[PR]
by bham | 2016-12-23 09:25 | 多文化見聞 | Trackback

骨董品と今どきの英国料理

夏から秋にかけての楽しみの1つ☆蚤の市+古めかしい物を探しに出掛けた際の総集編を。

雨ニモマケズ
c0172202_17263892.jpg


毎週開催というワケでもないので、余程の事が無い限り決行^^;限られた時間と軍資金につき、ある程度の直感を優先させていざ。

ごめんください
c0172202_17271330.jpg


それにしても、よく降りますな~。なんて声も聞こえてきそうな位の土砂降りに、どこかへ避難している店主多数。これまたイギリスっぽいなと微笑ましくも。

混在
c0172202_17275620.jpg


Susie Cooperの優しい色合のポットが、さりげに飾られていたりしてコレクターだったら堪らないのかな。なんてことを考えながら、芝生の上には・・

放置系
c0172202_17281891.jpg


まさに投売り?勝手に見繕っておくれという感じでしょうか。一瞥して足は止めず。

代理店
c0172202_17284642.jpg


こちらは、売りたい人が色んな物を持ち込むアンティークセンター。ここでも、玉石混交の怪しさと面白さを楽しみ

戦利品
c0172202_17292818.jpg


で、何を買ったのかって?そ、それは・・・「ガラクタ」かもしれません^^;まっ、どれも£1(約186円)均一ということで良しとして。

勘違い
c0172202_17295326.jpg


やはりアンティーク音痴ということが判明したフィッシュナイフ(これも£1)。なんと、これをバターナイフだと思い込んで買って使っていた私・・FBに投稿したらアメリカ人マダムから「魚用だよ~」とのご指摘が^^;

学び
c0172202_17304082.jpg


で、自虐的に親戚のイギリス人マダムに見せたら「小骨を取り除く用ね」とダメ出し?! いや、ご教示いただきました。

オマケ☆イギリス料理
c0172202_17313052.jpg


出先での外食@保守的なエリアにつき、イギリス料理は不味いし高いって、怯えることは無いんじゃないかなと。ただし、お店選びを間違えなければの話で^^; 飲み物(ミネラルウォーター、地ビール、ラテ)+地元の農産物を使っているメイン3品+チップで£30(1人£10)と大満足でした001.gif
[PR]
by bham | 2015-09-12 17:38 | 多文化見聞 | Trackback

戦後70年の夏

時々、深い話を楽しむ間柄のご近所さん。父と同じ位の年齢の戦中生まれである彼女は、いつも新しいことに挑んで人生を謳歌しているお手本であり、イギリスでの生活において、己の色んな音痴ぶりを思い知るたびに、駆け込んでは明確な回答をいただいている、ありがたき生き字引様(?)でもあったり。

ある日
c0172202_1538247.jpg


親の代にイギリスに渡ってきた、アイルランド系英国人である彼女から、第二次世界大戦中のイギリスでも配給制で食べる物に不自由していた人が多かった中、中立国だったアイルランドに暮らす親類から色んな食物が郵便物の中に隠されて届き、時には生の鶏肉もあったとかで、細菌学の専門家だった彼女のお父さんの指導の下、圧力鍋で調理することで殺菌を徹底させて食べていたという、いわゆる「有る所にはあった」という話を聞いたりしながら、イギリス側と日本側から見た70年前の戦争のこと(私は主に、祖父母や父からの伝え聞き)やその背景にあった国民性のようなことを話していたら、あっと言う間に夕方に^^;いつも、時間切れになっちゃうねと名残惜しくも終了。

祈り
c0172202_1539201.jpg


後日(長崎の原爆の日)、そのご近所さんから、弔いと平和を祈る温かいメッセージが届き、私も心をこめて作った折鶴と手紙を終戦の日に合わせてお返ししましたが、世界中がおかしな方向へ進んでいることを特に痛感するこの数年。戦後70年という節目に45歳になった私ができることは、もちろん平和を祈り続けることと、次の世代に戦争という人間同士が殺し合う狂気とその恐ろしい結末を、理論的にきちんと伝えて行くことなのかなと思い、娘への平和教育のことについても少し考える機会になりました。

合掌
c0172202_15394544.jpg


奇しくもお盆の期間中。家族が大集合の実家へ私達もスカイプで参加052.gif 相変わらずの賑やかさが伝わってくる中、こうして、また無事に皆で集まることができるのは、決して当然ではないということを思うと、日々、守ってもらっている先祖に手を合わせて感謝。今年は、いつもより平和を切に願う8月15日になりました。
[PR]
by bham | 2015-08-16 15:50 | 多文化見聞 | Trackback

インド系コミュの月刊紙

イギリスにおけるマイノリティー(非白人)のうち、圧倒的な人口を擁するのがインド圏がルーツの人達で、バーミンガム市内にもインド文化満載のエリアが数ヶ所。その辺りで、いつも貰ってくる無料の月刊紙の内容がなかなか濃くてついつい読破。

競合
c0172202_1640795.jpg


イギリスに来た最初の頃「ASIAN」とは、日本人を含めた東洋人のことを指すのだろうと思っていたら、インド圏(インド、パキスタン、バングラデシュ、スリランカ)の民族の総称であることが分かり、同じく、ASIAもその一帯のことらしく、東アジアの圧倒的多数移民を誇る中国系と分けられていることを知りましたが、EASTも同じく、主に南アジアのケースが多いようで、新聞もそれぞれに、Asian World Eastern Times という名前が。

エンタメ
c0172202_16403265.jpg


日本で暮らしている頃から、そのコテコテ感が堪らずに好きだった「ボリウッド映画」のコーナーもあり、どこまでもわが道を進み続けるインドの映画産業にニヤリ^^

需要
c0172202_164053100.jpg


所々に掲載されている広告も面白く、盛大な結婚式関連の業界は最大スポンサーのようで不況知らずの感が。そして、いつかは試してみたいアーユルヴェーダのクリニックや南国の植物由来の健康食品などもあり勉強に。

料理
c0172202_16411820.jpg


菜食主義の人達も多く、豆腐を使ったレシピが載っていたけど、水と油脂の親和性や材料のコンビネーションを考えたら微妙かも・・・^^;

経済
c0172202_1641538.jpg


対アラブ諸国や国内におけるビジネスについても珍しい記事が載っていて、イギリスにいると、日本よりも近い話題であるのを実感。

PR)
c0172202_16422381.jpg


料理の紹介を兼ねたお店の宣伝は、地域、宗教、民族などの色んな要素で違ってくる自信作が登場し、幅広い「インド料理」を見ているだけで、毎回、旅に出ているような気分に。037.gif

そう言えばと、バーミンガムで出会ったインド圏がルーツの人達の興味深い話を思い出しましたが、これは、長くなりそうなので、またボチボチ書いてみたいと思います。
[PR]
by bham | 2015-07-26 16:55 | 多文化見聞 | Trackback

国を追われた人達

ヨーロッパで暮らしていることを実感するのが、学校で習った世界史の1コマとリンクする話題が日本と比べて、深く、そして大々的に報じられる時で、27日のニュースでは、あの忌まわしいホロコーストの悲しい遺産であるアウシュヴィッツの強制収容所が解放されてから70年を迎え、過酷な条件下で生き延びた犠牲者をはじめ、多くの人が参加されていた式典の様子が放送されていました。

アンネ・フランクのお父さん(生還者)の再婚相手の娘さんという人が、インタビューに応じている姿も映し出されていましたが、もし、彼女が生きていたらこれ位の年齢だったのかな・・・と思うと、とても悲しく胸が締め付けられてしまい、あれから70年経っても、狂気に満ちた殺戮は依然続いていて、住みかを追われて来た人達の現実を見た数日前のことを思い出しました。


c0172202_2323123.jpg


それは、バーミンガム郊外にあるオランダ領事館の前を通っていた時のことで、常々、何故こんな所に?と思っていたのもあって、出入りする人達を見ていたら、戦禍を逃れてオランダに亡命し、後に同国の国籍を取得し、より暮らしやすいイギリスに再移民して来た某国出身の人達のようでしたが、一様に表情は硬く、重たい雰囲気が漂っていました。(オランダでは、この某国の難民を出身国(未だ危険な状態)に戻す法案が、じわりと施行されているようです)

戦争や社会的混乱といった耐え難い困難に遭うこともなく育ち、何かあったら自分の国に戻れるという私には、想像に及ばないような壮絶な人生を送って来たであろう人達の姿を傍観することしかできなかったけど、心穏やかに暮らせる日が、彼らに1日も早くやって来れば良いなと思いました。


c0172202_2341779.jpg


話は戻って、時折吹雪く、暗く寒々としたアウシュヴィッツからの中継を見ながら飲んでいたお茶。そう言えばと、また思い出したのが、そのグラスを買った時のこと。

お気に入りのチャリティーショップでボランティアをしている、顔なじみのおじいさん(Pさん:80代))が、「オマエさんが好きそうな物が入ったよ」と教えてくれ即決したシロモノで、会計後に、割れないように新聞紙とテープを使ってしゃしゃり出て梱包していたら、「気に障ったら悪いけど1つ訊ねたい。オマエさんはどこ(国)の出身なんだ?」と。「ジャパニーズどす」と答えたら、両手をぎゅーーと握られて「おお!だから、とても繊細(日本標準値では、ガサツ系確定ですが・・・012.gif)なんだね」と言われポカーン?!としていたら、続けて「穏やかで知恵があり辛抱強くもあるよな。ワシは好きじゃよ」とべた褒め・・・ん???もしかして、これは口説かれているのか?!なーんて、一瞬自惚れてしまったのもつかの間「日本人・・・ありがとう」確かに、彼はそう言ってしばらく目を閉じて手を放しましたが、数ポンドの買い物で、こんなに感謝されるとは^^;と、かなり謎なまま帰宅。

それから数ヶ月後、ひょんなことから彼がナチスの迫害から逃れて、最終的にイギリスに移住できたユダヤ系リトアニア人であることを知り、あの時の反応はもしかすると、命のビザとも関係しているのかなと思ったけど、Pさんの心の奥深くで静かに眠っているであろう色んな思いを考えると「そうなのかもしれない」で良いのだと。いつも、穏やかで前向きなPさんの強さを知る機会にもなりました。

バーミンガムでの暮らしの中で出会う生きた世界史や地政学は、どこまでも深く、時に、それは厳しい現実だったりもしますが、知ることで学び、考え、何かの行動に移せるようになれれば良いのかなと改めて思う1日でした。
[PR]
by bham | 2015-01-29 03:11 | 多文化見聞 | Trackback

ハーフマラソンと謎の楽隊

毎年恒例のバーミンガムハーフマラソンが開催された週末は、友達のご主人も出場されるとのことだったので、張り切って応援しようと見晴らしの良いエリアで待機していると「アレは何だ~??」と、チャリティー団体のスタッフの詰所になっているダブルデッカーの上に謎の一団を発見@@

怪し気
c0172202_2311755.jpg


太鼓にトランペット+煌びやかな民族衣装。その怪しさが、気になってマラソンどころではなくなってしまい接近開始~^^;

ズーム
c0172202_2321118.jpg


その正体は、沿道からの声援を盛り上げるためにバーミンガムのハンズワース地区からやって来た、バングラと言われるパンジャブ地方の伝統音楽を演奏する楽隊☆The Punjab Kings。力強い太鼓とトランペットの演奏は、日本のプロ野球の外野席を思い出してしまうノリで、時に、隊長が拡声器にて「We will we will rock you ~♪」なんてインド調で歌い出したりするものだから、周囲は大爆笑。かなり面白いけど、演奏は上手!という素晴らしさでした041.gif

先頭
c0172202_2336100.jpg


そうこうしているうちに、スーーっと伸びる手足とキレイなフォームに見とれる間もなく、トップランナーが通過し、美しい走りに感動。

お目当て
c0172202_2333872.jpg


その後は徐々に、面白い系もやってきて、相撲ランナーを発見!かなり走りにくそうでした。

チームワーク
c0172202_2342249.jpg


こちらは、視覚に障害のある方と伴走者のチーム。参加されている皆さんのひたむきな姿に、またまた感動。

常連
c0172202_235779.jpg


毎度おなじみのボブスレー仕様のチームも健在。

Come on!
c0172202_23165048.jpg


折り返し地点の少し前というロケーションだったので、ランナーの皆さんも苦しそうでしたが、そんな中を隊長が、カーブしたバチでハイタッチを開始。これにも、走りながら笑い出す人が多数でした。

助っ人
c0172202_23173035.jpg


更には、後半に差し掛かったあたりで、インド系のゆるキャラ(ジートくんというらしい)と、奥さんが到着!またしても、群集がどよめきましたが、バーミンガムらしいユニークな演出を楽しみました。

お天気にも恵まれ爽やかな秋の1日になりましたが、きれいな紅葉とやわらかい日差しも、間もなく終了(涙)明日は、暴風が吹き荒れるとの怖い予報が出ているし、今度の日曜日からは、遂に冬時間に戻ってしまうけど、そうこうしているうちに、クリスマスマーケットも始まり、あっという間に年の瀬になりそうな予感です。
[PR]
by bham | 2014-10-20 23:33 | 多文化見聞 | Trackback


英国人と結婚し、ほぼ永住確定の中西部・バーミンガムにて、日々の生活のあれこれを綴っています。 << Copyright c2008-2017 Oh,Brummie!. All rights reserved. >>


by bham

プロフィールを見る
画像一覧

S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

カテゴリ

全体
事件簿・治安情報
イベント&お得な情報
医療と健康
食材の調達
色んな食べ物
レシピと食材(和食)
レシピと食材(エスニック)
レシピと食材(欧州系)
レシピと食材(スイーツ系)
キッチンにて
鍋料理と麺類
日本各地の食
おもてなし
外食の記録
バルチ
バーミンガム市内と周辺
ミッドランズ(西)
ミッドランズ(東)
コッツウォルズ
ロンドン~南東部
ヨークシャー~北部
南西部
ウェールズ
オランダ
ラトビア
鉄子系
サッカー
子育て
ホームエデュケーション
私ごと&里帰り
多文化見聞
時事・雑記
ガンとの闘い
おしらせ
ラトビア
未分類

以前の記事

2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
more...

記事ランキング

お気に入りブログ

地政学を英国で学んだ
*たぬき一家・陽だまり日記*
One Tennis ...

リンク(友達&お役立)

ブログジャンル

海外生活
料理・レシピ

画像一覧