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英国人と結婚し、ほぼ永住確定の中西部・バーミンガムにて、日々の生活のあれこれを綴っています。 << Copyright c2008-2019 Oh,Brummie!. All rights reserved. >>

by bham

匠の街へ

神戸から足を延ばして、大阪南部の匠の街・堺に遊びに行ってきました。堺との縁は2005年に遡って、鉄男(夫)が魅了された 「阪堺電車」 の終点の地として訪れたことから始まり、偶然にもバーミンガムで出会った観光学の先生のお庭的な場所であったこともあり再訪が叶い、ご家族の皆さんとゼミの学生さん達に歴史ある堺の町家を中心に案内していただきました。情けないことに、私の頭の中の歴史年表は途中で幾度も固まったり飛びまくったりと暴走気味でしたが、その度に、心強いガイドの皆さんに軌道修正してもらいつつ、中世の自由都市の薫りを楽しむことができました。

これぞ
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大阪のミナミといえば、コテコテのイメージがあるのですが、阪堺電車の車両一面を覆っていた広告のデザインも期待を裏切らないいい味を出していました。もちろん、昇降口には大きな段差があって、走行中の車内がガタガタと揺れるのも昭和仕様。子供の頃に福岡の町を走っていたチンチン電車の思い出が脳裏を過ぎり、何だか分からないけどちょっぴりワクワク^^ 懐かしくもありました。

史跡
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時代はいきなり戦国~江戸初期あたりにジャンプ!はじめに案内してもらった所は、古い町家を使って個人の方がボランティアで運営されている「さかい 七まち 鳳翔館」という休憩所兼歴史(文化)展示場で、かつての堺商人の邸宅と思しき屋内にはイギリスの町家顔負けの狭くて急な階段があり、2階には堺が生んだ茶聖・千利休の肖像画や茶道具が飾られていたり、吹き抜けになっている空間には伝統産業である注染という手法を用いてつくられているカラフルな手拭いが展示されていました。お茶より染物の方に興味がある私は、この手拭い(にじゆら)が気に入ったので記念に購入することにして、1階で美味しいお茶とクッキーをいただいた後に数多くの作品の中から選んだのがコチラ↓

ビビビ!
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煮干のような骨皮の魚たちは、まるでいりこの腸を取っている時のような感じで一つ一つの背骨の歪みや反り具合が違っていて面白い!と一目ぼれ♪ 更には、各作品に名前があるとのことで伺ったタイトルは「生活の化石」。出汁を取った後に捨てられてしまう「いりこ」の運命を思う時、この題目はぴったりだなっと勝手な解釈をしたついでに、買い手に色んな想像を掻き立てる物を作っている作家さんってどんな人なんだろう?とまたしても興味が^^ 早速、追跡調査をしてみましたら、ビックリ!! な~んと、バーミンガムからずっと北上したNewcastleの街に在住のイギリス人クリストファー・マキュー(Christopher McHugh)さんという方の作品だったのです。クリスさんも煮干で出汁を取っていたのかは定かではありませんが、版画家として魚を題材にした作品を多く手掛けられているようで、機会があったら個展を見に行きたいなとも思いました。

取り扱い注意
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続いて案内してもらった所は、いささか物騒(?)な物が展示されていた堺鉄砲館。ここには、本物の江戸期の鉄砲があり、銃刀法の関係で制限があるものの本物の火縄銃を間近で見ることができました。その中でも特に怖かったのが焙烙火矢と呼ばれる原始的なロケット弾で、のんびりと用いる焙烙に「火矢」という名前が付くだけで全く違った物になってしまっておりました^^; その昔、日明貿易で賑わっていた堺の町には自ずと最新の舶来文化が持ち込まれたそうで、色んな技術も同じく。戦国時代においては、軍需産業(鉄砲製造)で潤っていたそうですが、江戸の安定期に入っては戦もなく需要がなくなったため、鉄砲鍛冶から刃物鍛冶に移行し、今でも堺では刃物(包丁)の町として、特に多くの料理人が愛用するこだわりの包丁の多くが作られているそうで、いつか私もお気に入りの1本を見つけたいと思いました。

反骨?
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財力があるので自治権も認められた自由都市という点では博多と同じなのですが、堺の人達の方が「気骨」があったのかな?と感じたのが友達に教えてもらった番地の呼び方。今でも、○○一丁目という言い方をせずに、○○一丁と呼ぶそうで、これは、お上に「目」を付けられるのを嫌った堺の先人達が残した置き土産なんだそうです。そういえば、与謝野晶子さんも堺の人だったなと思わず納得(笑)

オマケ:甘い時間
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かつて応仁の乱でボロボロになった京都とは反対に、豊かな財力と貿易で繁栄を極めていた堺にはハイカラで雅な物が溢れていて都市文化が満開。そんな中で茶の湯に精通した人達と共に「お菓子」も発展したそうで、肉桂(シナモン)を使った干菓子などは今でも銘菓として受け継がれているとのこと。私も、友人からのプレゼント、八百源来弘堂の「堺色は」を薄茶と一緒にいただきましたが、上品なシナモンの香りや和三盆の口当たりにうっとり。「伝統は語らずとも食して分かる(?)」なーんて通のような事を言ってしまって、家人が椅子から転げ落ちそうになりました^^; 薀蓄はさておき、色んな思いを胸に堺での充実した時間旅行への巡り合わせに感謝。次回は、また鉄男と一緒に訪ねたいと思いました。001.gif
by bham | 2011-05-30 09:44 | 私ごと&里帰り | Trackback | Comments(6)
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Commented by maro at 2011-05-31 04:23 x
良い感じに堪能されてますね~
そしてごんざれすさんもいつのまにやら鉄子?

花粉とか大丈夫ですか?私はじわじわと。。
また手の湿疹がひどくなって、うちの横の温泉施設の治療に通ってるのです。大浴場もオープンしたので、お越しの際は一緒にひとっ風呂入りに行きましょう!
Commented by watahiro-aya-s-m at 2011-05-31 06:36
日本の歴史に触れた旅・・・日本に居ても出来ない私にとっては、羨ましい限りです^^ 堺ですか~。是非、夫の実家へ行った時に
訪れてみたいです~。
Commented by bham at 2011-06-01 23:53
>maroちゃん
ここに来て、ちょっと遊びすぎています^^; 3ヶ月って思ったより
短い気が・・
やっぱり、鉄子かな(笑)思わず電車ネタに反応してる自分にびっくり!
ってこともあるので、そうかもしれません^^

お陰さまで、花粉には全く反応してないけど、マロちゃんは大丈夫?
温泉効果があって早く良くなりますように。

いいな~♪ スーも温泉好きなので、行きまーす!
Commented by bham at 2011-06-02 00:00
>わたぽんさん
自分の国なんですが、やっぱり滞在期間が限られてしまうと、
外国人旅行者のようなスケジュールになってしまって、
恐ろしい勢いで旅行や買物をしていて、残高照会が怖いです^^;

堺の街には、他にもステキなお香の老舗があったりして、きっと
わたぽんさんも好きな感じだと思いますので、お薦めで~す!
Commented by クリストファー・マキュー at 2011-06-06 08:10 x
私の手ぬぐいを気に入ってくれてありがとうございました。嬉しいです。是非いつか個展を見に来てください。クリス・マキュー
Commented by bham at 2011-06-07 08:14
>クリスさん
コメントありがとうございます!憧れの作家さん直々ということで、
恐縮&感激しております^^

「生活の化石」の手ぬぐいは、バーミンガムの自宅のキッチンに
飾る予定ですので、大切に使わせていただきますね。

クリスさんの個展も楽しみにして、イギリスに戻りたいと思います!